[Announcement] CDW25 in 京都・滋賀開催のお知らせ/ An invitation to Circular Design Week 2025 in Kyoto-Shiga!
2025年11月19日から11月23日までの5日間、京都府・滋賀県の各地を巡り、国内外のサーキュラーデザインの実践者や研究者とともに「Responding in Time: 風土から考えるインフラストラクチャリング」を探索するプログラムを開催します!
Join us from November 19 to 23, 2025, for a 5-day exploration of this year’s theme, “Responding in Time: Reimagining Infrastructuring from Post-Human Ecologies,” grounded in vernacular practices across the Kyoto and Shiga regions of Japan.
*We encourage anyone who is not proficient in the language in which the following text is written to use translation services and apps that are available on the Internet such as DeepL and Google Translate.
今年のCDWは11月の京都・滋賀で開催!/
Join us in the Kyoto and Shiga Regions this November for this year’s CDW!
このたび私たちCircular Design Praxisは、アジアパシフィック地域での実践のネットワークをさらに拡張すべく、2025年11月19日(水)〜23日(日)の5日間にわたり、京都・滋賀を舞台にCircular Design Week 2025(CDW25)を開催する運びとなりました。今年のテーマは 「Responding in Time:風土から考えるインフラストラクチャリング」。近代の時計時間から一歩距離を置き、土地と文化に根ざした多様な時間のあり方を見つめ直し、未来の循環型社会の実践を共に考えます。前半3日間はグループに分かれて滋賀県長浜市・京都府亀岡市・京都市伏見区を巡り、その土地ならではの発酵文化、伝統工芸、信仰や流域の暮らしに触れるフィールドワークを実施。地域の実践者と共に、体感を通して多元的な時間にアクセスすることを試みます。後半2日間は京都市内にて、国内外の研究者・デザイナー・実践者と共に、関西とアジアパシフィックの循環型実践を照らし合わせ、次のアクションを探るカンファレンスを開催予定です。
🍃今年のテーマ
Responding in Time:
風土から考えるインフラストラクチャリング/ Reimagining Infrastructuring from Post-Human Ecologies
私たちはいま、大量採取・大量生産・大量消費・大量廃棄を前提とした近代的な線形経済から、環境的にも経済的にもリジェネラティブな循環経済へと移行しつつあります。しかしその一方で、こうした移行の必要性が明らかであるにもかかわらず、私たち(とりわけ西洋的近代に生きる人間)の生活様式を見直す動きは限定的であり、これまでの便利さや効率性を前提とした生活のかたちは根強く残っています。Circular Design Weekでは、その根本原因のひとつを「時間」のあり方に見出します。
私たちが日々を生きる近代の時計時間は、時間を四半期、週、日といった標準化された単位に分割し、それを商品化し労働として取引するという思考や行動を形作ってきました。このような時間は、質的なものを量的なものへと変換する装置として機能し、現代的な生活様式の前提条件ともなっています。では、もしその前提を少しずらしてみたらどうなるでしょうか。
今年のCircular Design Weekでは、近代の時計時間から一歩距離を置くことを目的に、長期にわたって継続的に関わり、維持・ケアし続ける活動、すなわち「インフラストラクチャリング」の観点から、理解も予測も困難な「人間以後」の風土に存在する他の多元的な時間へのアクセスを試みます。そして、そうした多様な時間とのもつれ合いの中で、いかに人間以後の風土を構成するさまざまな無機物や有機物と調和し、応答(respond)すべきかを見直すことで、ケアやメンテナンスを軸にしたサーキュラーデザインを再考します。
📍日程・場所詳細
※プログラムの訪問地ならびに会場については適宜変更する可能性があります。
プログラムは3日間のフィールドワークと2日間のカンファレンスにより構成されます。
◉ フィールドワーク/ Fieldwork
期間|2025年11月19日(水)~21日(金)計3日間
場所|京都市伏見区(11/19)、滋賀県長浜市 or 京都府亀岡市(11/20・2グループに分かれ、どちらかを訪問)、京都市 Kyoto Design Lab(11/21・合流)
定員|20名(主にはサポーター企業+若干の個人参加枠)
◉ カンファレンス/ Conference
期間|2025年11月22日(土)~23日(日)
場所|Panasonic Design Kyoto(京都市)
定員|120名
※カンファレンスの詳細については、後日公開の公式ウェブサイトでご案内します。
◉ プログラム全体像(予定)
🪨フィールドワークについて
フィールドワークでは、例年のツアー&ワークショップを発展させ、その土地に根差す土着の実践や生活慣習などを文脈や背景、要素感の関係性も含めて読み解き、示唆を見出すエスノグラフィーの調査手法を取り入れます。当日のファシリテーターには、ビジュアル・エスノグラフィーやセンサリー・エスノグラフィーの手法を切り拓いてきた人類学者であるサラ・ピンク教授(モナシュ大学デザイン学部FUTURES Hubおよび Emerging Technologies Research Lab ディレクター)、そして、自決先住民族や地域コミュニティとの協働を通じて根深い課題に向き合い、参加型デザインのあり方を探索してきた赤間陽子准教授(ロイヤルメルボルン工科大学スクール・オブ・デザイン)をお招きする予定です。現代の複雑な問題に取り組むにあたり、拠り所となる身の回りの多様なもつれ合い(entanglement)に気づくためのフィールドワークの「かまえ」を学び、さらにはそうして得られた気づきをそれぞれの日々の実践に活かすヒントをともに探索する場にしたいと考えています。
また、例年サポーター企業や海外からのゲスト研究者、地域の実践者等を中心に行っているフィールド訪問ですが、今年度は小規模事業者の方々、デザイナー、研究者の皆様にも本プログラムにご参加いただけるよう、「個人参加枠」をご用意いたします。詳細は記事の後半部分をご覧ください。
◉ 調査手法:ビジュアル/センサリー・エスノグラフィーと参加型デザイン
本年度は、単なる観察手法を超え、観察対象とともに知識を生成する方法論として、ピンク氏が専門とするビジュアル/センサリー・エスノグラフィーや赤間氏が専門とする参加型デザインを土台にプログラムを設計予定。調査フィールドに存在するモノや人、活動や振る舞いなどを多様な形式(テキストや写真、動画など)で記録することで、言語だけではうまく表現しきれない実践(手仕事や儀式、ケアの営みなど)をより深く理解することを試みます。
また、共同でのアウトプットの制作を通じてそれぞれが「感覚したこと」に対してかたちを与え、参加者自身のポジショナリティ*が調査の進め方やデータの解釈にどのように影響を与えるかを都度振り返ることを実践的に学びます。
*ポジショナリティ positionality | 調査者自身の社会的・文化的な立場や背景。たとえば、性別、年齢、人種、階級、国籍、教育、宗教、専門性、権力関係など。
◉ フィールドワークの大まかな流れ
※下記のスケジュールは暫定のものであり、今後変更となる場合があります。
【Day 1】調査手法のレクチャーと実践 in 伏見区
京都市伏見区にて、ピンク氏・赤間氏によるビジュアル/センサリー・エスノグラフィーを中心としたフィールドワークの手法に関するレクチャーと実践演習を実施。琵琶湖に匹敵する豊富さと言われる地下水に恵まれた地域である伏見区で、1637年の創業以来300年以上にわたり変化を重ねながら受け継がれてきた月桂冠の酒造りや水源との関わりに目を向けます。
伏見キーワード: #発酵 #杜氏の技術 #水のテロワール #伝統と革新 #事業承継






【Day 2】フィールドワーク in 亀岡市/長浜市
京都府亀岡市・滋賀県長浜市に分かれ、テーマに沿ったフィールドワークを行います。亀岡では、800年以上にわたり木材や人の移動を可能とし、多様な生命を育む「母なる川」として親しまれる保津川を中心として広がる循環の取り組みや、地域の文化や技術を静かに下支えしてきた「石」の風土に;日本最大の湖である琵琶湖の北岸に面する長浜では、その多様性豊かな生態系と、伊吹山系より下る水とともにある暮らしの営みに、それぞれフォーカスを当てていきます。地域の方の案内でまちを歩くヒストリーウォークや地域の実践者の日々の営みへの参画、それらの映像・音・言葉による記録など、五感に意識を向けた多様なアクティビティを通じてそれぞれの現場を体験します。
亀岡キーワード:#風土と文化のつながり #二億五千万年 #メンテナンス #道具の道具 #保津川流域 #船頭から始まったシステム・シフト #オーガニック農業 #技術的サイクル
長浜キーワード: #生活発酵文化 #信頼とケア #伝統工芸 #成仏のデザイン #参加型デザイン #近江小宇宙 #地域住民が支える観音信仰






【Day 3】制作ワークショップ in 京都市
京都市内に戻り、各グループのフィールドワーク成果を持ち寄り、共有し、共創的なセンスメイキングのワークショップを行います。自ら記録した映像・音・言葉・物を用い、体験から得られた時間性にまつわるナラティブを紡ぎ、得られた気づきや学びとその「学び方」をまとめたメソッドブックレットを制作します。最後にクロージングディスカッションで振り返りを行います。
🍵CDW25 in 京都・滋賀 ご協賛のお願い
CDW25サポーターとして本イベントに協賛してくださる企業を募集しております。サポーター企業の皆様へは、フィールドワーク・カンファレンス・懇親会への3名さま分の参加枠を始め、カンファレンスの動画アーカイブへのアクセスや都内でのアフターセッションへのご招待など、より一層サーキュラーデザインへの理解とネットワーキングを深められる特典を多数ご用意する予定でおります。ご関心のある方は cdp$re-public.jp ($を@に置き換えてください) までご連絡ください。詳しい資料を送付させていただきます。
🐟フィールドワーク個人参加枠のご案内
例年、サポーター企業や海外からのゲスト研究者、地域の実践者等を中心に行っている前半三日間のフィールド訪問ですが、小規模事業者の方々、デザイナー、研究者の皆様にも本プログラムにご参加いただけるよう、「個人参加枠」をご用意いたします。
また、この個人参加枠の設置に加え、プログラム運営の一部にご協力いただくことを条件に、個人参加費の一部を免除する「フェローシップ枠」も若干名募集いたします。
「個人参加枠」・「フェローシップ枠」にご関心のある方はぜひ以下の詳細をご確認の上、フォームよりご応募ください。申込期限は両枠とも【2025年7月25日(金)】までとなっております。皆様のお申し込みをお待ちしております。
◉ 個人参加枠
対象|サポーター企業としての参加が難しい企業様や小規模事業者の方々、デザイナー、研究者の方々等
参加期間|2025年11月19日(水)〜23日(日)の5日間(フィールドワーク・カンファレンス込)
参加費用|お一人様【50万円(税別)】
※この費用には、フィールドワークおよびカンファレンスへの参加費用、5日間分の昼食、レセプションディナーの費用が含まれます。なお、宿泊費、プログラム前後の移動にかかる交通費、ならびにフィールドワーク地およびカンファレンス会場までの往復交通費は含まれておりません。
申込プロセス|
本個人参加枠応募フォームに必要事項をご記入のうえ、ご提出ください。
参加の可否およびお振込に関するご案内は、8月上旬までにメールにてお送りいたします。
※@re-public.jpのメールが受け取れるように設定をお願いします。
※応募多数の場合は、ご参加いただけない場合がございます。あらかじめご了承ください。カンファレンスにつきましては、別途チケットをご購入いただけます。詳細が決定し次第、あらためてご案内申し上げます。
※フィールドワーク・カンファレンスの開催日程に参加できることが応募の条件になりますが、もしも全ての日程での参加が難しい場合は別途ご相談ください。
◉ フェローシップ枠
対象|アーカイブコンテンツ制作を中心としたプログラムの運営に関わっていただける個人参加枠対象者
参加期間|2025年11月19日(水)〜23日(日)の5日間(フィールドワーク・カンファレンス込)
参加費用|参加費の一部を免除した額
ご協力いただく内容|
ご協力いただく内容は、主にアーカイブコンテンツ制作になります。フェローシップ枠参加者には、ご本人の専門性や立場を活かしながら、独自の視点で体験や学びを振り返り、約1,000字程度の体験記/レポートを執筆していただきたいと考えております。また、ご本人のスキルや表現手法に応じて、テキストに限らず、写真・映像・音声など、多様なメディアを用いたアーカイブ制作へのご協力をお願いする場合もございます。
申込プロセス|
本個人参加枠応募フォームに必要事項をご記入のうえ、質問項目「フェローシップ枠への応募をご希望されますか?」にて「希望する」をご選択ください。
次のセクションにて、フォームの各設問に沿って、志望動機などをご記入ください。
ご提出いただいた内容をもとに、事務局にて選考を行います。
選考結果は、8月上旬を目処にメールにてご連絡いたします。
※@re-public.jpのメールが受け取れるように設定をお願いします。
※お申し込みいただいた内容によっては、zoomなどでの面談をお願いする場合がございます。
※フィールドワーク・カンファレンスの開催日程に参加できることが応募の条件になりますが、もしも全ての日程での参加が難しい場合は別途ご相談ください。
カンファレンス詳細については後日公開!
京都市内にて、参加者が自らの体験を振り返り、現地の実践者、海外(特にアジア太平洋)および台湾のサーキュラーデザインを専門とする研究者やデザイナー、その他参加者とのネットワークを構築するための会議を開催します。例年通り、台湾やベトナム、オーストラリアなど、アジア・パシフィックで活躍する多様な参加者が集い、ネットワークを広げ、知識やアイデアを共有する絶好の機会となります。サラ・ピンク先生や赤間陽子先生をはじめとする、多くの先駆的な研究者/デザイナー/実践者の方々もお招きする予定にしていますので、ぜひご参加ください!
想定される参加者|サーキュラーデザイン実践者、研究者、循環経済への移行に関心のある方々
◉ 詳細は8月下旬に公開予定のウェブサイトにて
目下作成中のウェブサイトにて、各日の詳細プログラム、登壇者、カンファレンスチケットの購入方法などをご案内いたします。ウェブ公開後に、ニュースレターで皆様にご案内いたしますので、関心のある方は日程を確保のうえ、続報をお待ちください。
Looking forward to CDW25!