[Report] CDW24 in 台湾のアーカイブサイト公開/ CDW24 in Taiwan archive website now live!
台湾の各地を巡り体感したこと、カンファレンス各セッションで得られた学びをそれぞれ8つの記事にまとめたアーカイブサイトを公開いたしました!
*We encourage anyone who is not proficient in the language in which the following text is written to use translation services, apps, or AI generative tools that are available on the Internet.
🇹🇼CDW24 のアーカイブサイト&ダイジェストムービーを公開しました!/ Follow our journey in Taiwan through our CDW 24 archive site and after-movie!
2024年10月に開催しました「Circular Design Week 2024」は、台湾、インドネシア、ベトナムなど7カ国の12以上の各地域より185名以上の方々にご参加いただき、実り豊かな4日間となりました。ご参加くださった皆様、共にプログラムを構築した5%Design Action ・Taiwan Design Research Instituteを始めとするローカルパートナーの皆様、サポーターの皆様と地域の実践を肌で体感し、本年度のテーマである「Bioregion-ing Together」について学び合う、濃厚な時間を過ごすことができましたこと、運営事務局一同心より嬉しく思います。ありがとうございました。
台湾の各地で過ごした4日間の様子に加え、ツアー・カンファレンスそれぞれで得られた学びや今後も皆様と考え続けたい問いを、以下のアフタームービーとアーカイブサイトにまとめていますので、ぜひご覧ください。
1. CDW24 アフタームービー/ After Movie
4日間のツアー・カンファレンスの様子や参加者・登壇者の声を織り込んだショートムービー。台湾の多様な民族にルーツを持つメンバーで構成されるクリエイティブ会社SYAXにご制作いただきました。
2. CDW24 アーカイブサイト/ Archive Site
ツアーで訪れた場やそこで体感したこと、カンファレンス各セッションで得られた学びをそれぞれ8つの記事にまとめたアーカイブサイト。英語と中国語(繁体字)のレポートを作成しております。Circular Design Praxis のウェブサイトを作成いただいたShed Inc.にご制作いただきました。
a. カンファレンスセッションレポート/ Conference Session Reports
各セッションで議論された内容のキーポイントを、自動生成AIを用いながらまとめています。
Keynote| Bioregioning; Design, Ecology and a future
Reimagining Our Future(s): Bioregioning and the Call for a Paradigm Shift in Design
“We are not just trying to slow down growth; we are reimagining what it means to live in harmony with the earth.” Bioregioning is not just a design methodology; it is a story about how we can live together more sustainably and harmoniously with the natural world.
複数形の未来を再構想する:デザインのパラダイムシフトを呼びかける「バイオリージョニング」
「私たちは単に成長を減速させようとしているのではない;地球と調和しながら暮らすことの意味を再構築しようとしているのだ。」 デザイン手法としてのみならず、地球上でともにに生きるための新たなナラティブを提案する枠組みとしての「バイオリージョニング」を掘り下げる。
Session 1| Bioregioning as Care
The Act of Caring as Attuning to Other Worlds
Bioregioning is not merely a theoretical concept but a practical framework for sustainable living based on the act of caring. Aligning our practices with the cycles and wisdom of the land through careful noticing and attunement enables a holistic approach to addressing the environmental challenges of our time.
他の世界と同調(attune)することとしてのケアの振る舞い
バイオリージョニングは抽象的な理想論ではなく、「ケア」の行為を基礎とする、持続可能な暮らしのための実践的な枠組みだ。土地の循環やそこに宿る知恵に注意深く意識を向け、調和を心がけることによって、現代の環境課題に対しよりホリスティックなアプローチを可能にする。
Session 2| Future Circular City
How to Tame the Octopus: Decolonizing the City through Local Empowerment
By embracing circularity that takes into account not only physical material flows but also other values such as social justice, gender equality, and decentralized agencies, urban lifescapes can reduce their environmental footprint, empower local communities, and create inclusive and resilient ecosystems.
タコを飼いならす方法:ローカルエンパワーメントによる都市の脱植民地化
物質的な循環を目指すだけでなく、社会正義、ジェンダー平等、自律分散といった価値を「サーキュラー」に包摂する—そうすることで、自律的かつ、あらゆる生を取りこぼさない、レジリエントな生態系の一部となるような都市のライフスケープを創出できないだろうか?
Session 3| (Re)Making sense of the built environment within bioregioning flow
From Data to Dedication, Reframing Building Materials as Foundations for Reconnecting People to Place
Circular design is not just about materials and their physical durability or the efficiency of technical resource management, but also about reconnecting people with their environment and fostering a sense of collective responsibility through the act of caring about, for, and with the multitudinous worlds in which we are inextricably situated.
データ活用からメンテナンスまで:人と土地をつなぎ直す建造環境とマテリアル
サーキュラーデザインは、素材の耐久性や資源管理の効率性を追求することに終始しない。私たちが属している多様な世界を気にかけ、その世話をし、ともに生きることを考えるための環境をつくる。そこには物質的なものと触れ合いを通じて、同じ土地に根ざすものとしての共同の責任意識を育み、人と土地の関係を編み直すことも含まれるだろう。
Closing Session| The future(s) of circular design in the Asia-Pacific region
Time to Turn off the Tap: Reimagining Circularity in the Modern World
The shift toward circularity involves not just technological solutions but also a fundamental change in how society views ownership, value, and consumption. From community-driven initiatives to bioregional thinking and the integration of indigenous knowledge, adapting circular design practices to the local context at different operational scales is key.
蛇口を締める時がきた:現代社会における循環のあり方を再構想する
循環型社会への移行は、テクニカルな解決策の実行により完結するものではなく、「所有」、「価値」、「消費」といった概念にまつわる根本的な認識の変革を伴う。地域コミュニティ主導の取り組み、バイオリージョナル思考、(搾取しない仕方での)土着の知の綜合などをヒントに、実践・実装の異なるスケールに応じてサーキュラーデザインを地域の文脈と接合させてゆくことが鍵となる。
b. ツアーレポート/ Tours and Workshops Reports
Destination 1| Yu-Ding-Shing Wood-Fired Black Bean Soy Sauce Factory 御鼎興醬油
Entanglements Full of Flavors: Soy Sauce at the Heart of Community and Culture
Run by two brothers who are third generation owners of their family business, Yu Ding Shing is more than just a soy sauce factory—it is a guardian of traditional fermentation techniques deeply rooted in the local landscape. Beyond being just a condiment, soy sauce serves as a catalyst for culinary innovation and a cornerstone that brings the community together.
豊かな味わいを育むつながり — コミュニティと文化の核にある醤油
三代目の兄弟が営む醤油工場「御鼎興醬油」は、地域に根ざした伝統的な発酵技術を守り続ける存在だ。日々の食卓に並ぶ調味料であり、料理や食文化の革新を生み出す触媒であり、地域の人々をつなぐ礎となる醤油をつくる現場をかいま見る。
Destination 2| Taiwan Field School 台灣田野學校
People, Land, History: Redefining the Meaning of Timber as Building Blocks of Lifescapes in Chiayi
Guided by the philosophy of "learning on the land," Taiwan Field School redefines urban revitalization as a participatory process of reweaving connections—between past and present, material and memory, individuals and their shared environment—through hands-on restoration of wooden architectures.
資源の意味を再定義する — 嘉義のライフスケープをかたちづくるものとしての木材
「土地で学ぶ」という理念のもと活動する台灣田野學校。過去と現在、物質と記憶、人と互いに共有する環境とのつながりを実践的に織り直す参加型のプロセスとして、地域活性化のあり方を再定義している。長年資源として、嘉義の生活と産業を支えてきた森林に再び目を向け、木造建築の修復と再活用を地域の人々と共に行うことで、単なる建材を超えた人々の暮らしの一部として木材を位置付け直す試みをとらえる。
Destination 3| Taisugar Circular Village 台糖循環聚落/ Shalun Smart Green Energy Science City 沙崙智慧綠能科學城
Designing for Loops and Flows: A Window into Pioneering Technologies and Future Opportunities in Tainan
What if a residential complex could be designed to integrate the most advanced circular and regenerative technologies from the ground up? Taisugar Circular Village, built within Shalun Smart Green Energy Science City, is a bold experiment actively exploring the answer. The results so far were nothing short of inspiring, offering a glimpse into a possible future and revealing new design opportunities.
巡りや流れをデザインする — 台南で未来の暮らしを覗く
最先端のサーキュラー・リジェネラティブ技術を余すことなく取り入れた住環境を0からデザインできるとしたら、どんなアウトプットになるだろう?また、その創造過程においてはどのような課題が浮かび上がり、完成した住環境での暮らしはどのようなものになるだろう?Shalun Smart Green Energy Science City内に佇む「Taisugar Circular Village」は、その答えを探る大胆で実験的なプロジェクトだ。台南の地でありうる未来の暮らしを参加者とともに見つめた記録。
*カンファレンスの写真はDavid Kang(@da_kangmera)・James Yeh(@jy.__.photo)、ツアーの写真はSusu (@ss.s.u_uu)によって、CC BY-ND 4.0ライセンスのもとご提供いただいています。
🍁2025年のCDWは来る11月 — 京都・滋賀に根ざす営みを探索します/ CDW25 will be in the Kyoto・Shiga regions this coming November!
本年度のCDWは京都・滋賀地域で開催する運びとなりました。2025年11月19日(水)〜11月23日(日)の5日間にわたり、多元的な「時間」のあり方をテーマとして、各地で日々営まれる実践を探索します。現代の私たちの生き方・仕事の仕方・社会システム・産業構造のあり方に浸透する画一的かつ一方向的な「時間軸」について再考し、他の世界と調和するための時間の読み取り方や営み方を探る機会にしたいと考えています。
プログラムは3日間のフィールドワークと2日間のカンファレンスにより構成されます。フィールドワークでは、例年のツアー・ワークショップを少し発展させ、その土地に根差すヴァナキュラーな実践や生活慣習などをホリスティックに読みとり、示唆を見出すエスノグラフィー調査を取り入れます。当日のファシリテーターには、ビジュアル・エスノグラフィーやセンサリー・エスノグラフィーの手法を切り拓いてきた人類学者であり、モナシュ大学デザイン学部FUTURES Hubおよび Emerging Technologies Research Lab ディレクターのサラ・ピンク教授、そして、自決先住民族や地域コミュニティとの協働を通じて根深い課題に向き合い、参加型デザインのあり方を探索してきたロイヤルメルボルン工科大学スクール・オブ・デザインの赤間陽子准教授をお招きする予定です。身の回りの多様なもつれ合い(entanglement)に気づくための心構えや方法論を学び、さらにはそうして得られた気づきを各々の日々の実践に活かすヒントをともに探索する場にしたいと考えています。
後半の2日間は例年通り、フィールドワークで得られた学びを振り返り、アジアパシフィックのサーキュラーデザインを取り巻く議論や事例、学術的な概念などと紐付けながら理解を深めるためのカンファレンスを京都市内にて行います。カンファレンスでは、多様な背景を持つ研究者、実践者、デザイナー等が集い、議論を交わすことで、今私たちが目指すべき持続可能な社会の解像度を高め、その実現に向けた協働への足がかりを築いていきたいと考えます。
カンファレンスは例年通り、台湾やベトナム、オーストラリアなど、アジア・パシフィックで活躍する多様な参加者が集い、ネットワークを広げ、知識やアイデアを共有する絶好の機会となります。サラ・ピンク先生や赤間陽子先生をはじめとする、多くの先駆的な研究者/デザイナー/実践者の方々もお招きする予定にしていますので、ぜひご参加ください!
✉️ 詳細は5月下旬のニュースレターにて/ More details coming in May!
5月下旬に発信予定のニュースレターにて、各日の詳細なプログラム、登壇者、参加方法などをご案内いたします。ご関心のある方は日程を確保のうえ、続報をお待ちください。
🍵CDW25 in 京都・滋賀 ご協賛のお願い/ Call for CDW Supporters
CDW25サポーターとして本イベントに協賛してくださる企業を募集いたします。サポーター企業の皆様へは、より一層サーキュラーデザインへの理解とネットワーキングを深められる特典を多数ご用意する予定でおりますので、ご関心のある方は cdp$re-public.jp ($を@に置き換えてください) までご連絡ください。